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インボイス制度(2) 免税事業者にかかわる問題

インボイス制度とは、消費税を払ったことを証明するためにはインボイスがなければならないという制度です。

そして、インボイスを発行出来るのは課税事業者だけです。

免税事業者はインボイスを発行できません。

 

このことから、問題が2つ生じます。

 

(1)免税事業者と取引をする課税事業者に生じる問題

免税事業者と取引をする課税事業者、具体的には

免税事業者から商品を仕入れる

免税事業者に外注費を支払う

事務所や工場の家賃の支払先が免税事業者である

場合などです。

このような場合、課税事業者は免税事業者へ商品代金や外注費、家賃を支払ってもインボイスを受け取ることが出来ないため、消費税の計算上、売上から支払った商品代や外注費、家賃を控除することが出来ず、納付する消費税が増えてしまいます。

 

そこで課税事業者がとる手段として次の3つが考えられます。

①免税事業者に値引きを要請する

②免税事業者に課税事業者になるように要請する

③課税事業者である他の取引先に変える

 

(2)免税事業者に生じる問題

こちらは(1)の裏返しになりますが、例えば

免税事業者である一人親方が課税事業者である元請けの仕事を請ける

免税事業者である商品の卸売業者が課税事業者である得意先へ商品を卸す

免税事業者である不動産賃貸業者が課税事業者に事務所や工業を貸す

場合などです。

これらの場合には、相手はインボイスを受け取ることが出来ず消費税が増えてしまうため、上記(1)のいずれか手段を取ると考えられます。

 

そこで免税事業者が取る行動として次の3つが考えられます。

①元請けや得意先、不動産の賃借人からの値引要請に応じる

②課税事業者になり、インボイスを発行する

③値引要請に応じず、課税事業者にもならない

 

免税事業者が他に代替することの出来ない商品や技術、サービスを持っている場合には上記③のように強気に出ても相手は取引を継続するかもしれません。

そうでない場合には上記①か②の対応を取ることになるケースが多いと思われます。

 

ただし、下請法や独占禁止法により元請が優越的な地位を利用して下請けに対して一方的に値引きをさせることは禁止されています。

値引要請の場合も課税事業者になることを要請する場合も事前に協議をして下請けが納得することが必要とされています。

 

インボイス制度(1) インボイス制度とは

令和5年(2023年)10月1日よりインボイス制度が導入されます。

インボイス制度とは、消費税を払ったことを証明するためにはインボイスがなければならないという制度です。

インボイスとは消費税を払ったことを証明する書類であり、ざっくり言えば今までの請求書に登録番号を記載したものです。

事業者(法人、個人事業者)が国へ納付する消費税は次のように計算します。

 

受け取った消費税  ー 支払った消費税

 

インボイス制度導入後はインボイスがなければ消費税を支払ったとみなされないことになります。

 

例えば、売上1100万(うち受け取った消費税100万)、仕入550万(うち支払った消費税50万)とします。

この場合、インボイス制度導入前の納める消費税は、

 

100万 ー 50万 = 50万

 

となります。

インボイス制度導入後で、仕入550万についてインボイスを受け取っていない場合に納める消費税は、

 

100万 ー   0 = 100万

 

となります。

 

そのため、仕入先からインボイスをきちんと受け取らないと多く消費税を納めなければならなくなります。

 

ただし、インボイスを発行出来るのは消費税の課税事業者だけです。免税事業者はインボイスを発行できません。

 

このことにより、免税事業者と取引をする場合には様々な問題が発生します。

 

このことについては次回にお話します。