インボイス制度(6) インボイスの保存を要しない取引
課税事業者は消費税の計算にあたって、課税売上げから控除する課税仕入れについてはインボイスを保存する必要があります。
ただし、次に掲げる課税仕入れについては、所定の事項が記載された帳簿のみの保存により仕入税額控除が認められます。つまり、インボイスの保存は不要というわけです。
インボイスの保存を要しない取引には以下のようなものがあります。
1.公共交通機関特例が適用される3万円未満の旅客の輸送
2.自動販売機特例が適用される3万円未満の自動販売機・自動サービス機からの商品の購入等
3.郵便特例が適用される郵便サービス
※郵便特例 ・・・ 郵便切手を対価とする郵便サービスで郵便ポストに差し出されたもの
4.適格簡易請求書の記載事項(取引年月日以外)を満たす入場券等が使用の際に回収される取引
5.古物営業を営む者が、インボイス発行事業者でない者から、古物を棚卸資産として購入する取引
6.質屋を営む者が、インボイス発行事業者でない者から、質物を棚卸資産として取得する取引
7.宅地建物取引業を営む者が、インボイス発行事業者でない者から、建物を棚卸資産として購入する取引
8.インボイス発行事業者でない者から、再生資源及び再生部品を棚卸資産として購入する取引
9.従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)